有名人の英語ライフ!

英語力は表現の幅や活躍の場を広げていく上で重要なスキルのひとつです。このコーナーでは英語というツールを使ってチャレンジを続ける様々な著名人にインタビューし、英語にまつわる経験談や学習者の皆さんに向けたメッセージをご紹介します。

vol.20-2:安藤美姫さん(フィギュアスケート選手)Miki Ando as a Figure skater/とにかく話してみれば、相手も理解しようとしてくれる

<プロフィール>
1987年12月18日生まれ。愛知県出身。
8歳よりフィギュアスケートを始める。
2007年世界選手権優勝。2006年トリノオリンピック15位。2010年バンクーバーオリンピック5位入賞。2010年世界選手権4位入賞。

実際に使うことで覚えた表現だから身に付く

中学校の英語の勉強を思い出してみると、たとえば「This is a pen.」とか、会話で絶対使わない表現なのに、それが初めて習う文章だったりしますよね。

挨拶にしても、「How are you?」に対する答えって、「I'm OK.」「So so.」「Tired.」など、そのときに 応じて表現はいろいろあるのに、学校で習った表現は「I'm fine thank you, and you?」ひとつだけだったのも、英語を日常的に使うようになってから疑問に感じてくるようになりました。もう少し実際に使われている表現が勉強できたら良かったなと思います。

自分で英語の教材を買ってみたりもしたんですけど、それはまったく役に立ちませんでしたね。実際に自分で話したり、人に聞いたりして覚えたことの方が身に付くものなんだと思います。

今は、英語の方が自分の思ったことを素直に表現しやすいです。英語にも敬語はありますけど日本語ほど意識しないで話すことができるし、文章を作っていくのが英語の方が簡単だなと思うようになりました。この頃は日本語のインタビューでも、「今、英語で考えてから日本語で話してたな」って思う瞬間があるんです。

夢も英語で見るようになった

ニューヨークの近くにいるときは、週末はブロードウエイにショーを見に行く機会も多くありました。すごく楽しみでもありましたし、良い勉強にもなりました。英語の勉強と思って行っていたわけではないですけど、英語の表現を覚える意味でも役に立ったと思います。

映画も英語で見てもだいたい理解できるようになったので、逆に字幕の日本語訳を見て「あれ、どうしてこのセリフを訳してないんだろう?」と気がつくこともあります。
今は、夢を英語で見ることもあるんですよ。

友達同士でも使う「I love you.」

日本人の友達でも、日本語を話すより英語の方が得意という子がいたりするので、普段メールしたりスカイプで話したりするのも、今は日本語より英語の方が多いです。

「I love you.」は友達同士でもよく使うんです。日本語で「愛してる」って自分が言うところを想像すると重過ぎてちょっとヘンだと思うんですけど、英語だと普通に言えるんですよね。友達に対して自分の気持ちを素直に表現できて「良いな、かわいい表現だな」と思います。

メールで「for you」を「4 u」と書いたりするのも、英語らしくてかわいらしいなと思います。絵文字も、英語の絵文字は横向きになっているので(※1)、最初は分からなくて「何これ?」と思っていたんですけど、今はよく使っています。仲の良い子とのメールには「xoxo」(※2)もよく使っていますね。

※1 英語の絵文字はSmiley(スマイリー)と呼ばれ、顔を90度横向きに寝かせた形で入力します。例えばスマイルは「:-)」、ウインクは「;-)」になります。

※2 「x」は「kiss」、「o」は「hug」を指します。親しみを込めた愛情(友情)表現として、恋人同士や仲の良い友達とのメールの終わりに使われます。

海外のお客様の印象

日本より海外のお客様の方が、フィギュアスケートというもの自体を楽しんでいらっしゃるという印象がありますね。ヨーロッパやアメリカではフィギュアスケートの歴史が長いですし、フィギュアスケートが芸術でもあり、人に見せる競技でもあるということが広く理解されていると感じます。良い演技をしたときには皆さんがスタンディングオベーションをしてくださるし、確かに最終滑走グループのハイレベルな選手になっていくほど拍手や歓声が大きくなりますけど、基本的にはどんな選手にも惜しみない拍手がおくられるんです。

他の競技の選手ともコミュニケーションできた、バンクーバーオリンピック

バンクーバーでは、NHLで活躍しているホッケーの選手と話す機会がありました。その選手はもう5回目のオリンピック出場で、会ったときはケガをしていて腕にギプスをしていたんです。それなのにバンクーバーに来る前日までNHLの試合に出ていて、オリンピックの試合が終わったらまたすぐNHLに戻るって言っていて。本当に大変なんだなと思いました。

自分はフィギュアスケートの世界しか知らないので、他のスポーツの話を聞くとすごく新鮮に感じますね。その時はやっぱり英語が話せて良かったなと思いました。

スケートをやっていて良かったと感じた瞬間

バンクーバーオリンピックでは、前回のオリンピックでの失敗があったので不安もあったんですけど、今までサポートしてくださった方や日本で応援してくださる方の支えが力になって、「自分のスケートをやろうっ」と思って臨むことができました。そしてフリーを滑り終わった後に、人生で初めてスケートをやっていて良かったと感じたんです。

終わった瞬間、ほっとしたというのと同時に、支えてくださった方への感謝の気持ちが湧き上がってきました。応援してくださっている方に私がお返しできることはスケートでしかないので、ありがとうという気持ちを込めて滑ることができて良かったなと思っています。

アメリカでスケートのコーチをやってみたい

将来は、アメリカでコーチをしてみたいなと思います。自分がスケートを始めたときには、プロスケーターになりたいと思っていたわけではなかったんですけど、門奈裕子先生というコーチに出会って、コーチのことが好きでスケートを本格的にやるようになったんですね。ですから自分も門奈先生のようなコーチになりたいという思いがあります。

アメリカの環境が自分でも気に入っているので、日本でもコーチをしてみたいですけど、アメリカでやってみたいという気持ちが大きいですね。

衣装協力:DURAS、DURAS ambient
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