リニューアルの背景
1979年12月の第1回公開テスト以来、日本国内において延べ1,465万人以上の方々にご受験いただいたTOEICテストが第122回公開テスト(2006年5月実施)よりリニューアルされました。テストを開発・実施する上で、そのテストが利用される市場の環境・ニーズを常に把握し、テストがその目的にふさわしく機能しているか検証し続けることはテスト開発機関にとって重要なテーマです。
TOEICテスト、TOEIC Bridgeを制作するETSにおいても、「測ろうとしている能力」に合致したテストを開発することでテストの妥当性を高め、英語能力の向上や学習の一助とすることが事業ミッションとなっています。
TOEICテストについては国際的な環境におけるコミュニケーションで使われる英語について調査・検証を重ね、そこで必要とされる英語能力について評価するために、一部の問題形式の変更が妥当と判断されました。
- ※団体特別受験制度では2007年4月から新TOEICテストがスタートしました。
調査・検証について
ETSでは2004年に世界11ヶ国(日本、韓国、中国、カナダ、フランス、イタリア、ブラジル、インド、メキシコ、スペイン、タイ)の機関・企業の協力を得てGlobal Surveyを実施し、現在、働く環境の場でどのような英語能力が必要とされているのか調査・検証を行いました。そのデータと、2005年9月から米国でスタートしたTOEFL iBT test(Next Generation TOEFL)の開発経験などを踏まえ、TOEICテストをリニューアルしています。
More Authentic 〜より現実のコミュニケーションに近いテストへ
新TOEICテストでは問題作成においてMore Authentic(より実際的な)というコンセプトが基本となっています。これは実際のコミュニケーションで必要とされる英語能力を評価するために、より現実に即した状況や設定をテスト上でも再現するというもので、問題文の長文化、発音のバラエティの増加[米国・英国・カナダ・オーストラリア(ニュージーランドを含む)]、誤文訂正問題の削除、などが行われています。
さらに従来のTOEICテストが評価していた「要点がわかる」「推測できる」といった能力だけでなく、言語運用能力の基礎をなす文法、語彙、音声識別能力などをより幅広く測定し、基礎能力があってこそ持ちうる高いレベルでの能力も評価できるように設計されています。
題材にはこれまでどおり、一般的な、またはビジネスでのコミュニケーションの場面が採用されており、特殊なビジネス英語の知識を必要としたり、その国の歴史や文化に関連する固有の事象が分からなければ解答できない問題などはありません。
また、受動的な能力を直接的に評価することで能動的な能力を間接的に評価するというコンセプトも新TOEICテストに引き継がれています。

