TOEIC®テストの発案者は日本人!

英語の評価指標として、世界90カ国で約500万人に利用されているTOEICテスト(2007年調べ)。実はこのTOEICテスト、1人の日本人の発案によって誕生したこと、ご存知でしたか?

英語学習の目標となる「モノサシ」を作りたい

質問TOEICテストを発案した日本人って、どのような人ですか?
北岡靖男という人物です。30年以上前に「英語によるグローバル・コミュニケーションの促進」という強い思いを抱いて、アメリカへ向かいました。
質問北岡氏は、なぜそのように思ったのですか?
1970年代後半、日本企業と海外企業との間に貿易摩擦が生じ始めていましたが、その原因の1つとして言葉や習慣の違いが挙げられていました。それを知った北岡氏は「英語によるコミュニケーション能力なくして、国際ビジネスは成り立たない」と強く感じ、ビジネスパーソンの英語力向上を急ぐべきだと考えたのです。
質問その考えを実現するために、英語能力テストを開発することにしたのですね?
はい。英語力をもっと向上させるためには、「英語によるコミュニケーション能力を客観的に評価して、結果を英語学習の目標として活用できる『モノサシ』を作るべきだ」と、TOEICテストの開発を発案しました。

新しいテストの開発を実現した情熱と先見性

質問実際に北岡氏はどのような行動を起こしたのですか?
まず北岡氏は、世界を代表するテスト開発機関であるETS(Educational Testing Service)のプレジデントに手紙を送り、新しいテストの開発を依頼しました。すでにETSでは米国に留学する学生が受験するTOEFL®テストを開発・実施していましたが、北岡氏は、アカデミックな分野の英語能力を測定するTOEFLテストにはない、ビジネスの現場で必要な「世界基準のコミュニケーション英語能力を測定する」というコンセプトに、強いこだわりを持っていました。
質問北岡氏の思いは実を結んだのでしょうか?
慎重に議論が重ねられたのち、1977年にETSによるTOEICテストの開発がスタートすることになりました。北岡氏と共にTOEICテスト開発を担当した当時のETSのディレクターは、その開発を決めた要因について「北岡氏の先見性とエネルギー、そして粘り強い情熱にほかなりません」と話しています。
質問なるほど、そのような経緯があって、TOEICテストは生まれたのですね。

PROFILE

北岡靖男氏

北岡靖男(1928〜1997)
59年からTIME inc. New York本社勤務。TIME inc.日本支配人兼ダイヤモンドタイム社副社長、TIME inc.アジア総支配人などを経て、86年、(財)国際ビジネスコミュニケーション協会を設立。1通の手紙からETSプレジデントとの面会が実現した背景には、TIME時代の元会長が、「Kit(北岡氏の愛称)の話なのだったら、聞いておくべきだ」とプレジデントに助言してくれたことがあったという。
  • TOEICテスト開発に込められた「こだわり」って?
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